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萬祝式大漁旗

執筆者の写真: 明治大学中川ゼミ明治大学中川ゼミ

更新日:2018年7月31日

千葉県銚子市  小澤染工場

額賀屋染工場


“大漁”を知らせる幸せの旗


帰船の際、他船や港で待つ人々に大漁を知らせるための旗として、作られてきた大漁旗。


そのためデザインは遠くからでも目に付きやすいよう、派手な色の下地に船の名前が描かれただけのごくシンプルなものでした。


しかし昭和30年代にもなると、無線機が船に備え付けられるようになり、大漁旗の本来の目的はなくなってしまいます。


そこで萬祝の技法に目を付けた職人たちは、大漁旗のデザインに鶴や龍など鮮やかでおめでたい図柄を描くようになりました。


もともと船下ろしの際、大量に船に掲げることで進水式を盛り上げる役割も担っていた大漁旗。

デザインがおめでたくなったことを受け、大量に注文を受けるようになりました。


当時木造の船がほとんどであったため、耐久性が低く数年に1度は船を新しく製造する必要性があったことも背景に挙げられます。


しかし、昭和50年頃にはFRP船漁船(プラスチックの強いもの)が普及に移行したことで、船下ろしの数は減り、注文数も共に減少してしまいます。



そこで今までの漁や船下ろしとしてではなく、大漁旗の鮮やか且つおめでたい図柄を生かし、お祝い事での用途を主に転換を図りました。


現代では、縁起の良い図柄から結婚や成人などの祝いの場面で贈られるようになりました。


萬祝とは異なり、型を使用せずに下絵から全て手書きで描いていきます。原色に近い鮮やかな色合いが特徴的です。



こちらは額賀屋染工場様が製作したブックカバー。なんと今回のイベントで購入することができます。色鮮やかなデザインをぜひ楽しんでください。


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小澤染工場 http://www.ozawa-hata.jp/

額賀屋染工場 http://www.choshikanko.com/extra/nukagaya/

 
 
 

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